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地域密着が今後の主流

2021年12月16日

建設会社がハード担当だとすれば、ソフト面の品質を左右するのが運営会社となります。

何度も繰り返してきたように、高齢者住宅の場合は圧倒的に「ソフト> ハード」の観点で施設探しをされる方が多
、いくら立派な建物を作ったからといってそれだけで安泰なわけではありません。そもそも、私がこうして継続的に発注をいただけているのは、この視点を強く持っているからだと確信しています。

たとえば、建設会社も私と同じように高齢者住宅を介した土地活用を提案することがよくありますが、彼らの場合は「建てるまで」が本業の領域。あくまで「建設」にくわしいことが強みであって、私のように「高齢者住宅建築」にくわしいわけではないのだと思います。

本筋に戻しましょう。運営会社選定においては、大手ではなく地元企業と手を組む場合がほとんどです。「大手の方がノウハウを持っていそうなのに」と考えると思いますし、実際にそうではあるのですが、裏を返せば「ノウハウがある=決め事や制約が多い」ということでもあります。ノウハウはサービスだけには留まりませんよね。たとえば、より効率的にサービスを提供するためには最適化された動線の確立が必須となりますが、ハード面に運営会社の要求をあれこれと容れてしまうと、建設コストが必要以上に増えてしまうことになります。むしろ、私が求めているのは与えられたハードのなかで、入居者に最大限の満足を提供できる運営会社です。ムシのいい話に聞こえるかもしれませんが、絶対に各地に力のある運営会社はありますし、彼らをセッティングするだけのネットワークを私は持っています。
この点に関しては、これまで何百軒、何千軒もの高齢者住宅を見てきた私の目も含めて、信頼いただいて構いません。
地元運営会社を選ぶメリットは他にもあります。ソフトの充実はなにも施設内にいるスタッフだけで完結するものではありません。近隣エリアのケアマネさん、定期的な訪問診療や緊急時の受け入れに対応してくれる協力医療機関、行政の担当者、さらには地域の住民の方々に至るまで、周囲が一体となって形作っていくものです。「誰にどういった話を持っていけばスムーズに進むのか」といったローカルな機微は、部外者にはなかなかわからないもの。地元でのネットワークはなにものにも代えがたい武器となるのです。

実際に見学して最終決定を

運営会社の選定において、ご提案はさせていただきます。しかし最後は地主さんご自身に納得していただくことを私は大事にしています。地主さんと運営会社は、1度きりではなく、これからパートナーとして何十年にもわたって付き合う関係。すべてを地主さんご自身の目で見て、理解していただくことが欠かせません。種明かしをしてしまうようですが、実際に見学の場面において、細かいマニュアルであったり、スタッフのスキルを厳しくチェックするような地主さんはまずおられません。むしろ、先ほども書いたように、あれこれと運営会社のやり方にケチをつける社長さんは、この事業に向いていないと言えます。それよりも、運営会社社長の事業に懸ける想い、これから長きにわたって介護に取り組むビジョンの有無などを知りたいと考える方がほとんどです。やはりビジネスであると同時に、高齢者住宅の運営は社会性の強い事業となりますから、互いに理念の共感があるに越したことはありません。

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