ホワイトメソッドとは
そもそもホワイトメソッドは、初めから商品としてあったわけではなく、文字通り試行錯誤を重ねるなかで自然と形作られたものです。ここに至るまでには本当にいろいろなことがありました。地主さんに怒鳴られたこと、建設会社や運営会社との交渉がなかなかうまくいかず、心底弱ったこと。小さな失敗を挙げればキリがありません。それでもこうしてホワイトメソッドが曲がりなりにも出来上がったのは、私とくらし計画がまだ世の中にはない(あるいは、非常に少ない)立ち位置にあるからだと感じます。
本文中でも触れましたが、私は自分自身を「高齢者住宅の専門家」だと考えています。建設のことは建設会社に、現場サービスのことは運営会社に、資金のことは金融機関や公認会計士に到底かないません。そして、私自身も彼らの専門領域で勝負する気持ちは毛頭ありません。でも、私の周りにはこうした優秀なブレーンがたくさんいてくれますし、彼らを地主さんとマッチングし、優秀なチームを組み立てることは私にしかできない仕事だと自信を持っています。
ちょうど本書の編集作業が佳境に差し掛かっているころ、くらし計画でも企業理念やビジョンの抜本的な見直しをする機会がありました。創業から10年に満たない会社でしたが、現在のステージに合った旗印が必要だ、ということでじっくり時間をとって話し合ったのです。会議の席上で、私の業務について他のメンバーから意見を聞く機会がありました。他の事業部に比べて案件の金額が大きいこともあってか、「BtoBのビジネスですよね」といったコメントがあったのですが、私には大きな違和感がありました。確かに、建設会社や運営会社など企業対企業で向き合うパートナーも多いです。しかし、私は自分のビジネスがその地平で終わるものだとは捉えていません。私が手掛けた高齢者
住宅が増えることで、たとえ大海の1滴であったとしても世の中になにがしかの影響を与えていきたいですし、直接は顔を合わすことのない「誰か」に喜びや安心を届けたいと本気で考えています。常に自分自身が営業の最前線に立って目の前のお客さまに全力を尽くす、という愚直なやり方しかできませんが、常にその先には「世の中」を見据えていますし、社会のニーズに応えていくビジネスにこれからもずっと身を置いていきたいと思っています。
最後にもうひとつ。くらし計画は高齢者住宅に関するフェアやセミナーに積極的に参加しており、そこで講演の機会をいただくこともよくあります。私自身としても、せっかくこうしてまとめたものがあるわけですから、以前よりも積極的に情報発信に取り組んでいきたいと考えています。もしフェアやセミナーの会場でご一緒することがあれば、ご感想・ご指摘などをいただければ非常にうれしく思います。また、「すでに高齢者住宅での土地活用を考えていてパートナーを探している」「なんとなく事業に関心がある」「ホワイトメソッドについてもっとくわしく知りたい」などどのようなタイミングでも結構ですので、もし私にできることがあればいつでもご連絡・ご相談をいただければ幸いです。全国どの地域であっても真摯に対応させていただきます。